日本のマスコミとは付き合いが薄かった気がするが、『エコノミスト』誌、BBCラジオ、CNNテレビ、シンガポールテレビ、韓国KBSなどをはじめとする外国のマスコミとは、かなりよく付き合ってきた気がする。外国の取材はその質問の角度によって、何を考え心配し、何を期待しているかがわかるので、インタビューされるのを楽しんできた。日常生活ではどうなっているかというと、全般的には日本語が九九・九%、Eメールは発信が九九・九%、受信は三〇%が英語、学術書論文執筆は三〇%が英語である。不思議な日常生活のような気もする。しかし、日本にいるかぎり、こうならざるをえない。私の専門分野である政治学、国際関係論は最も古い学問のひとつなのだが、学術論文でも数式や数字などで表せる部分が少ないため、英語の筆力、腕力を必要とする。私の英語はオン・ザ・ジョブ・トレーニング(働きながらトレーニングする、つまり実践の場をトレーニングの場としていかす)で、論文執筆ごとに倒れそうになりながら進むことで力をつけた。海外生活は大人になってからの短期留学ぐらいで、ほとんどの人生は日本語で過ごしてきたため、明らかに限界はある。