日本の経済が上向きで、「ジャパンーアズーナンバーワン」とまでいわれる勢いがあった頃、日本の企業の強みといえば、もはや英語にまでなった「カイゼン」と、長期的展望に基づいたR&D(いわゆる研究開発活動のこと)だった。次の四半期の決算ばかりを気にして短絡的に経営されているのがアメリカの会社で、次の10年、20年を視野に入れて動けるのが日本の企業だと。でも、なぜかそれは、出版業界についていえば全く逆だ。ずっと昔からそうなのか、どこかで逆転したのかはわからない。アメリカの出版社では1年を「シーズン」や「サイクル」と呼ばれる期間に区切り、大手なら1年を春、夏、秋冬の3シーズン、中小は春夏、秋冬という2シーズンに分けて、約1.5年先のシーズンを念頭に、どういう本をどういうタイミングで出していくかを決める。