「休む間もなく常にシステム革新ばかり繰り返し、気がついたら1000店規模に達していた」(社長)。他社が簡単にマネできるわけがないのである。話は変わるが、しまむらはよく、デイリーアパレルというローカルの隙間マーケットを新たに開拓したように言われる。しかし、実際はそうではない。従来、しまむらにあるような商材は地方の総合衣料品店などが一手に扱っていた。しまむら同様、こうした店に派手さはないが、日常ニーズに密着している分、確実な需要がある。この目立たない既存マーケットに、しまむらは着目した。そして車で行きやすいセルフ販売方式の近代的業態をチェーン出店することで、従来の総合衣料品店やスーパーの衣料品売場から根こそぎパイを奪ったのである。さらにこのマーケットはその地味さゆえ、大手流通業などからほとんど目をつけられることがなかった。事実、「しまむらというユニークな成長店がある」と業界で話題になり始めたのは15年くらい前である。しかしその時、すでにしまむらは160店規模(1991年)に達し、完全に独自の成長の型を確立していた。つまり業態か地味で面白さに欠けていた分、目立たずにひとり着々とチェーンの基盤を作ることができたと言えるかも知れない。そうだとすれば、いかにも同社らしい戦法ではある。