親に損害賠償の請求ができるか

2011-11-22

請求できる可能性もあります。未成年者が加害行為をし、他人に損害を与えたとしても、責任能力(その行為の結果、何らかの未法律的な責任が生ずるということを判断する能力)がなければ損害賠償責任を負いません(民法七二一条)。そのかわりその未成年者を監督すべき義務のある者が、義務を怠らなかったことを証明しない限り責任を負うこととされているのです(民法七一四条)。未成年者に責任能力があれば、未成年者が損害賠償責任を負い、その監督義務者は責任を負わないことのように思えます。未成年者も18歳ぐらいになると、自分の収入で自動車を買い、所有し、維持し、親に全く負担をかけずに自動車を運転している者もいます。この場合、子の事故の責任を親に問うことは困難でしょう。自動車に任意保険がかけてなかったりすると、被害者は損害を回後することも難しくなります。しかし、親の監督義務の解怠と事故との間に相当因果関係が認められる場合には、民法七〇九条を根拠として親に対する損害賠償が認められることがあります。けれども、そのような事例は、子が自動車運転などについてかなり放埓なことをしているにもかかわらず、監督義務を尽くさなかったと言った例に限定されるでしょう。実務的にはかなり立証の難しい事案です。