私は、内装の素材として、塗装というものをもっと見直すべきだと思っている。扉にしても壁にしても、塗装にこだわりを持ちその効果を引き出したインテリアは、ビニールクロスや塩ビシートの貼り物で仕上げられた内装とは比較にならないほど、本物の素材としての深味がある。「エクセラージュ神宮前」(売り主:大成プレハブ、設計:エイプ、施工:日産建設)のように、扉や壁面の表面をシナ材で仕上げて斬新な色に染めるというのも、木という素材のもつ可能性を引き出しているし、「イトーピア鷺沼クランフォード」(売り主:伊藤忠商事・明豊エンタープライズ、設計:アーキサイトメビウス、施工:熊谷組)や、「イトーピア自由が丘イデア」(売り主:伊藤忠商事、設計:アーキサイトメビウス、施工:竹中工務店)のように、白く塗りつぶした扉というのも、やはり貼り物では表現できない塗装としての深味が出ていて心地よい。